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概要

アイパル通信(2021年 春号)

 地域の日本語教室は、外国人住民が生活に必要な日本語や、地域に根ざした社会知識を身につけるのに、重要な役割を果たしています。その運営に不可欠な日本語指導ボランティアを育成するための講座を、今年度は綾川町との共催で、2020 年10 月から12 月にかけて開催しました。 全8 回の講座は、「外国語としての日本語」と「国語」の違いを知るところからスタート。「外国語としての日本語」の教え方の基礎を学び、グループごとに教案を作って模擬授業を行うことを中心に、外国人とのコミュニケーションに役立つ「やさしい日本語」を学んだり、地域の日本語教室でボランティアを体験したりと、さまざまな活動を通して、日本語指導に必要な知識やスキルを身につけました。そして最終回の講座では、受講者24 名の内、23 名の方が修了証書を受け取りました! 講座を受講された皆さんが、今回の学びを活かし、「綾川にほんご広場」をはじめとする県内の日本語教室で活躍されること、そして同じ地域に住む外国人住民と日本人住民が、共に豊かな地域社会をつくるために交流し、相互理解を深める場として、地域日本語教室が発展していくことを願っています。令和2 年度日本語ボランティア養成講座を綾川町で開催しました! 当協会では、昨年度、県・市町と連携して「やさしい日本語」を学ぶための研修を実施しました。また、「やさしい日本語研修」の実施を希望する市町等を対象に講師を派遣する新プログラムを始めました。 研修では、やさしい日本語の必要性や作り方のポイントなどについて学んだ後、語句や文をやさしい日本語に書き換えたり、言い換えたりする実践的な練習を行いました。避難所の掲示やイベントの案内などをやさしい日本語に書き換えるグループワークでは、グループごとに工夫を凝らしたわかりやすいポスターができあがりました。 普段使われている日本語よりも簡単で、外国人にもわかりやすい日本語のことです。災害時に、日本語を十分に理解できない外国人ができるだけ早く正しい情報を得て、適切な行動をとれるように考え出されたものです。 日本に暮らす外国人は288 万5,904 人* と、過去30 年で約3 倍に増え、国籍も多様化してきており、外国人住民への情報発信の手段として、やさしい日本語の必要性は年々高まっています。また、やさしい日本語は外国人住民だけではなく、子どもや高齢者、障がい者などにとってもわかりやすいコミュニケーションの手段として注目されています。* 出入国在留管理庁「令和2 年6 月末現在における在留外国人数について」http://www.moj.go.jp/isa/publications/press/nyuukokukanri04_00018.html「やさしい日本語」とは?やさしい日本語研修スタート!・やさしい日本語は外国人だけでなく、高齢者にも使える心のバリアフリー的要素があると思います。・英語1 つ学ぶだけでも何年も勉強しているけど、やさしい日本語なら少し考え思いやりをもつだけでできるのは素敵だなと思いました。・言葉がわからないということはかなり不安な要素だろうなと思いました。自分たちがやさしい日本語を使うことで意思疎通ができるなら使うべきだなと思いました。日本に住んでいる外国人は、英語がわかる人より日本語がわかる人が多いということが印象に残りました。参加者の声香川県国際課綾川町※「アイパルやさしい日本語研修講師派遣」についてはアイパル香川HP をご覧ください。 http://www.i-pal.or.jp/yasanichi【2020 年度実績】共催:国際課、坂出市、綾川町 講師派遣:三豊市坂出市アイパル通信 2021 春号 5