ブックタイトルTAKAMATSU ART LINK 令和2年度報告書

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概要

TAKAMATSU ART LINK 令和2年度報告書

参加施設のスタッフからのメッセージ2020年1月に千葉先生よりご提案をいただき、アートブックの制作が始まりました。様々な困難を乗り越え(?)3月には、先生の愛があふれるコメントと利用者さんの作品がいっぱい詰まった「サン」の創刊号が発行されました。この素敵な本の発売は利用者さんの自信となり、新たな気持ちで本年度がスタートしました。アートリンクの活動が行われる場所は、千葉先生の静かな登場と共に温かい空間に変わり、参加者一人ひとりが自分を自由に表現できる素晴らしい時間が始まります。作品の題材や色使い、また、先生との関わりを通して、利用者さんの新しい一面に出会えることができ、支援者にとっても大切な経験の場となっています。新型コロナウイルス蔓延のため、活動を自粛した期間もありましたが、アートに触れる時間の大切さを再認識し、今年は唯一無二の個性が光るキャンバス画が完成しました。これからも、素敵な作品がたくさん生まれることを楽しみにしています。(サン 谷本 展恵)参加利用者に昨年3 月開催の事業報告展覧会が中止になったことを伝えると、何となく物寂しい表情で訴えていた利用者の様子を思い出しました。そして新年度、事業は継続となりましたが新型コロナウイルス感染拡大予防のため、6 月までの3 か月間は、アーティスト不在で行いました。施設内の活動なので環境は同じ、画材を保管しているラックを準備すると、アートリンクが始まるという概念ができていたので、特に困ったことはありませんでした。しかし、私達は作品を通して一人のアーティストとつながっています。アーティストとして利用者と関わってくれている千葉さんがいない中では、利用者の個性が引出しきれず、単純な作品に仕上がっていました。待ちに待った7 月以降は千葉さんと共に作品を創っていき、今年度の事業報告展覧会を迎えようとしています。いまだ新型コロナウイルスの影響は大きく、日常生活も感染拡大予防のための制限があり、事業報告展覧会当日の参加は困難かもしれません。今は利用者に関わる支援者として、次年度への望みをつなぎながら、この1 年間頑張ってきた思いを心に残してあげたいと思っています。(ウインドヒル 和田 真由美)今年度は講師の先生がアオイアツシ先生に変わり、新しい作品作りを通して、昨年度と同様に楽しいアートの時間を過ごしてきました。最初はTシャツに、絵を描いていきました。絵の具やクレヨンを使い、四角に切り取ったスポンジに絵の具を付けてスタンプのように押し、思いのまま自己表現した作品が次々とでき上がりました。その次は自分の大切なものを入れるための、四角い箱を作成することになりました。箱の側面を、ちぎり絵で色鮮やかに貼りあわせたり、同色で箱一面を塗ったり、お気に入りの絵を描く人、家族の顔を描く人、様々ですが、利用者さんが、真剣な眼差しで作品作りに取り組む姿はアーティストそのものです。今年度は新型コロナウイルスの影響もあり、みんなで一つの作品を作ることは難しい状況が続いていますが、これからもアオイアツシ先生ご指導のもと、素敵な作品を作っていきたいと思います。        (ワークプラザ・たんぽぽ 野菅 竜樹)今年度は、平川先生を迎え新たな気持ちでスタートしました。施設玄関正面の広いホール、その床の上に大きな黒い生地がふわりと広がり「これで何が始まるんだろ」と期待感が高まったものです。利用者さんは慣れない手つきでその布に紐、リボン、毛糸を自由に縫いつけていきました。手縫い作業は、ひと針ひと針、糸がたるんだり、きつく縫ったり、縫い目が何かの模様に見えたり、利用者さんの心を映す鏡のようにも思えてきました。布は形を変えることができる。平川先生が準備してくださった1 枚の布が、利用者さんの手により思い出と共に記念に残る心のこもった1 枚に変わっていきました。平川先生、愛情たっぷりの御指導ありがとうございました。 (ミルキーウェイ 荒木 千加子)今年度は新型コロナウイルスの影響もあり、いろいろな制限がある中での活動でした。ですが、カタタ先生が毎回様々なアイディアを持って来てくれたので、利用者の皆さんも楽しく活動ができた1 年だったと思います。ダンスを通してたくさん身体を動かしました。先生の“ノリ” に利用者の皆さんも触発されて、自然と身体が動いていました。利用者さんの動きも普段見られないような場面もあって職員も思わずニッコリしてしまいます。今回は映像の配信ということですが、利用者の皆さんが心から楽しんでいる様子が伝わればと思います。(スマイルハートあすみ 大塚 盛也)アートリンクで作品を描いているときの利用者の皆さんは輝いています。ご自分で気持ちを表現することが難しい方も、文字や形、色彩でどんどん作品を作っていきます。高松先生が、それぞれの方の興味のありそうな題材を準備してくださいます。その中から、利用者の方がご自分でモチーフを決め、色鉛筆、クレヨン、絵の具などを使って、それぞれの思いを作品に織り交ぜて表現されます。「ここにいるんだよ」と作品を作り上げていく様子は感動です。人と人、人と地域をつないでくれるアートリンク事業に参加させていただき、ありがとうございます。今回も、利用者の皆さんが温かく力強い作品を作ってくれました。たくさんの方に観ていただきたいと思います。(銀星の家 中川 由香)朝日平成園、6 年目のアートリンク事業は、「信頼」と言う言葉がぴったりな1 年間だったように思います。「気分が沈んで今日はダンスができない」そんな利用者さんに対して、ヤミーダンスのメンバーは、自然に参加を促し気づけば皆と生き生きとダンスをしている。その光景を目の当たりにし、支援員としての忘れかけていた情熱を思い出させてくれました。利用者さんはもちろん、職員にとってもヤミーダンスメンバーとの出会いは新たな学びとなりました。今年は、コロナ禍でなかなか会えない、でも会えた時には表現する喜びに加えて、メンバーへの「大好き」の気持ちもしっかり届けている利用者さんの姿があります。一緒の空間が、もう最高のステージです。(朝日平成園 安岡 かよ)入社と共にアートリンク事業に携わるようになり、もうすぐ1 年になります。始めのころは様子を見ているだけでしたが、だんだんと「これ見て!」と声がかかるようになり私も楽しみの時間となってきました。アートリンク事業に参加されている利用者の方は、表情豊かで、普段の作業ではみせない、何か生き生きとした表情をされているなと感じます。一人ひとり、モチーフや使う道具は違います。絵の具だけではなく、粘土やフェルトも使います。でき上がる物も、平面の物だけでなく、立体の物もあります。いろんな作品ができても、作品に向き合う気持ちは皆同じ。一生懸命楽しんでいるのが伝わってきます。一人ひとりの個性を感じることのできる作品が完成しました。渾身の作品の数々を、ぜひご覧ください。(ぎんせいワーク 麻田 巧輝)参加施設のスタッフからのメッセージ43 | | 44