ブックタイトルTAKAMATSU ART LINK 令和2年度報告書

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概要

TAKAMATSU ART LINK 令和2年度報告書

山端 篤史/YAMABERI atsushi香川県生まれ。2009 第1回香川県文化芸術新人賞受賞、2016 LAND SCAPRE 徳島彫刻集団と香川との交流/高松市塩江美術館、徳島LEDアートフェスティバル2016 /徳島市様々な素材を使用し多岐にわたる表現をおこなう。内容も造形物もその時々のインスピレーションを核としていて、一見するとバラバラな表現にも見えるが、作品を媒介物と考えコミュニケーションを図ることを主旨に制作を行っている。05 障害福祉サービス事業所パンジーV×山端篤史(造形作家)それでも秋くらいには、噛み合ってきた感覚と実感が僕の方にあり、やっと楽しめる時間が来たと感じました。その感覚が持てたのは、新聞紙を芯にして色紙やシールなどで装飾したキノコを制作した回です。それまでに、野菜の絵を描いたり、紙粘土で動物を作ったり、丸いシールで花火を表現したりと、さまざまな素材や技法に触れてもらってきたのですが、何かでき上がりの完成図に向かって制作しすぎる傾向が僕の方にあり、自由な発想が制限されていたような感じでした。しかしこのキノコを作った回では、みなさん楽しそうに制作できて、僕の思っている完成予想図以上の作品ができ上がってきました。多くのことを体験、経験することで、何かに固執することなく素直に自身を表現する素地が少しできたかなと思った体験でした。そして今年度最後に取り組むのは、これもまた初めての素材「ガラス」を使ったガラス絵です。モチーフはコップとカラーボール。ですが、これまでの経験をいかし自由に楽しくアクリル絵具で描いてもらいました。仕上げに額装もします。とてもカラフルな作品で春に咲くパンジーのようでした。初めはおとなしいイメージだった皆さんでしたが、回を重ねるごとに笑顔で接してくれたり、作っている作品の説明をしてくれたりと、のびのびとしたアートリンクの時間になったかと思います。アートリンクが楽しいものと感じてもらうことができたなら今年1年厳しい状況下でしたがこれでよし!と言うことに。また楽しみましょう!今年度から初めて参加されるパンジーV でのアートリンク。いつもなら、みなさん何ができるかを楽しみながら知り、制作を進めていくのが僕のパターンですが、コロナ禍の中ではなかなか共に過ごす時間が取りづらく、少し時間を要しました。15 | | 16