ブックタイトルTAKAMATSU ART LINK 令和元年度報告書

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概要

TAKAMATSU ART LINK 令和元年度報告書

障害福祉サービス事業所 スマイルハートあすみ ×村井 知之(駄楽器奏者)link05ARTIST PROFILE村井知之/MURAI tomoyuki香川在住(1974 - )芸術士R、駄楽器奏者、兼業家2011モノノケシアター(塩江美術館)2017 ~ 芸術士レクチャー&ワーク(東京大学.PARADAICE AIR. 聖徳大学. 他関東圏保育園等)2017,2018,2019kyoto experiment 京都国際舞台芸術祭フリンジ「オープンエントリー作品」(府内各所)www.tomonoya.jimdo.com初めの頃は、打楽器類と踊りを下地に様子を伺っていました。細々設定を変えて、各人がスポットを浴びられる形を模索しました。スタッフさんたちと活動の振返りを重ねるうち、事業所内で行っているかくし芸大会のことを聞き、もっと表現方法をまだらにした方が合っているように感じ始め、晩秋にかかった頃ようやく像が見えてきました。即興力が強く私と踊る彼、皆で音を満たしている際に端でゆるやかに踊る彼女、なにやら呟きが面白い彼、女装したい彼ら、静かに佇んで耳を澄ます姿の彼女、変装し立つ彼・・・。いろいろだ、バラエティ豊かだ。オムニバス形式で、そのままを彼らの表現として出せばよいと感じたのです。また、絵画でも関わらせてもらいました。誰しもそう、それぞれ光る所が違う。身体表現が前に出る場面では見えない力を発揮する人もいます。一人の作り手として、出し物を完成させる意識は離れないけれど、福祉と芸術の特異点として提出できるものが、活動の一連の過程であり、ライブになるのだろう。どの領域にも、その者とは違う異質な人間が携わることで、ものの見方・価値の相違が浮かび上がり反転が起こる。当たり前の事柄が、美しさを放つものに変わったりする。ときどきアーティストも役に立ったりする。と、毎度当座の適解を以てなんとか悩み続けています。パフォーマンスステージで、あすみの皆の存在の味を感じてもらえれば幸いです。15 | 試みは続く。 | 16