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概要

アイパル通信(2019年 7月号)

この「人」に注目香川の未来につながる県内の国際交流や多文化共生の分野で活躍されている方にスポットを当て、紹介するコーナーです。今回は、長年にわたりボランティアとして外国人住民の方への日本語支援活動に従事され、現在、当協会が行っている日本語ボランティア教室「日本語サロン」(木曜日)の責任者及び(公財)高松市国際交流協会主催「日本語会話クラブ」の代表を務められている馬場広昭(ばばひろあき)さんにお話を伺いました。活動をはじめたきっかけは何ですか。50歳のとき、会社を辞めることになったのをきっかけに、再就職はせず、いろんな国に旅してみようと考えました。もともと、一生のうち10年間は自分の好きなことをして過ごしたいという思いをもっていましたが、父親が背中を押してくれ、決心することができました。海外に行くためには、まず英語力をつける必要があると考え、NHKの英語講座などを利用し、独学で英語学習を始めました。しばらく英語漬けの日々を過ごし、ある程度基礎力がついて、英語を聞き取ることができるようになってきたと感じたとき、自分の会話力を試したいと考え、外国の方との出会いを求め、アイパル香川に足を運ぶようになりました。そんなとき、日本語サロンのボランティアの方が声をかけてくれたのが、活動をはじめたきっかけです。活動の魅力や活動を通じて得たことについて教えてください。ボランティアをはじめてから19年になりますが、私にとって活動を行う上での一番の魅力は、香川県に居ながら世界各国の人たちと交流できることです。活動を始めて10年くらい経ったとき、この活動を通じて世界各地に友人・知人ができたことに気がつきました。帰国した日本語サロンの参加者を訪ね、インドネシア、香港、台湾、カナダ、アメリカなどいろいろ国を訪れましたが、世界中を旅行したいという夢が実現しただけではなく、多くの貴重な出会いにも恵まれました。また、外国人住民の方の日本語学習をサポートすることは、日本語を見直すきっかけにもなりました。毎日無意識で使っている日本語ですが、いざ参加者に質問されるとわからないことばかりでした。当た!ストーリーNo.2り前のように頻繁に使っている言葉ほど説明が難しいということがわかりました。それで、活動に活かすため、日本語教育についても学びました。こうした経験を通じて人生観が変わり、世界が広がったと感じます。活動の意義や効果についてはどう思いますか。香川県でも年々外国人住民の数が増えていますが、地域社会の中で安心して生活するためには、日本語力を身につけることは、とても重要だと思います。日本語サロンや日本語クラブに継続的に通い続けると、多くの場合、1年くらいで日常会話ができるようになります。私が担当している木曜日の日本語サロンと日本語会話クラブは、日本語を指導するというよりも、参加者と日本語で会話をすることが中心となっています。参加者がプレッシャーを感じないで、話しやすい雰囲気をつくることを心掛けていますが、ボランティアとの会話の中で自分の日本語が通じたという経験が自信になり、普段の生活でも積極的に日本語を話そうという姿勢につながっていくように感じます。また、日本語を教えるのではなく、参加者の話に耳を傾け、会話を楽しむという活動なので、特に資格は必要なく、いろんな方がボランティアとして参加しやすいのも特徴です。そこで、参加者は、さぬき弁も含め、日常生活で出会う、さまざまな日本語に触れることができます。責任者・代表として大切にしていること、心掛けていることは何ですか。できるだけ相手が話しやすく、会話がスムーズに進むように、参加者やほかのボランティアの方と話す際には、7割相手の話を聞き、自分の話は3割に留めるという「7対3の法則」を心掛けています。また、必要がないときには、自分が前に出すぎないで、活動を見守り、話しやすい場をつくることを第一に考えています。今後の抱負と香川のみなさんへのメッセージをお願いします。より多くの外国人住民の方に活動について知っていただき、日本での生活に役立てていただきたいと思っています。四国には、お遍路さんにお菓子や飲み物を無料で提供したり、声をかけて応援したりという「お接待」の文化がありますが、「お接待」の精神で、外国人のみなさんを温かく迎え入れ、良い関係を築いていきましょう。また、日本語ボランティアの活動に興味をもっていただけたら、ぜひ気軽にご参加ください!日本語サロンの様子日本語クラブの様子台湾の少数民族の村にてニュージーランドでのラフティング体験連絡先日本語サロン:(公財)香川県国際交流協会?087-837-5908日本語クラブ:(公財)高松市国際交流協会?087-837-6003アイパルでプチ留学体験!ONE DAY I-PAL COLLEGE2019今年は、アイパル30周年を記念して、例年ご好評いただいている夏休み英語講座を、英語漬けの一日「ONE DAY I-PALCOLLEGE」として開催します!今回のテーマは「Language」。世界各地で話されているさまざまな言語、そして、そうした言語を通して見えてくる歴史や人々の生活、文化の多様性などについて英語をツールとして学びます。この夏、アイパルで留学気分を味わってみませんか?日時申込締切講師&テーマGジェラディーン・8月24日(土)1:00PM ? 5:00PM8月20日(火)[定員30名]erardine MマクラハンcCrohan(アイルランド出身)World EnglishesGジェルソン・erson Rロッシャocha(ブラジル出身)Languages and Cultures in Brazil~A closer look at Brazil’s immigrantpopulation and its present influence~Aオーガスト・ugust Hホールドリッチoldrich(アメリカ出身)Dialects, Accents, andMinority Languages in the US4アイパル通信2019夏号