ブックタイトル高松市障がい者アートリンク事業 平成28年度報告書

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概要

高松市障がい者アートリンク事業 平成28年度報告書

描くことには興味を持たず音や手触りを好みいつもくるくる回る椅子に体育座りしてカシャカシャと紙を擦り合わせている人がいます。染めたT シャツに装飾を施す時、様々な角度からデザインを考えますが、スタッフは音がなるようにしたり、着心地がいいように色々な素材を付けたりして手触りを楽しめる服にアレンジしていました。バランスよく美しく整った作品もあれば、掴みきれないほどの大胆な作品もできました。一人ひとりの個性に合った支援方法やアプローチの仕方には、スタッフと利用者の皆さんの重ねて来た時間を見ることができます。大好きなボクシンググローブ。彼は活動の際も、空白を埋めるように、迷いなくただまっすぐに自分が好む形や色で画用紙や布に描いていきます。机の上には彼の世界が広がります。そんな彼が相棒のように大切にしてきたグローブがあり、いつも一緒にいたためか、いつのまにかくたびれ、さよならをする日が来ました。スタッフさんは彼が納得するまで話をし、この日の活動であったブローチ作りではサンドバッグと新しいグローブを、表情や心の動きで心を通わし、ユニットを組んでいるかのように協力し合いながら仕上げていました。51 | | 52